6thローテ対戦指南
自分が対戦時に意識していることを書き連ねていく。
自分
相手
この2つをサンプル構築として解説する。
種族 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 持ち物 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|
バンギラス | 悪の波動 | 岩雪崩 | 冷凍ビーム | 大文字 | 拘りスカーフ | 砂起こし |
ドリュウズ | 地震 | アイアンヘッド | 剣の舞 | 岩雪崩 | 命の珠 | 型破り |
ボーマンダ | 恩返し | 竜の舞 | 身代り | 羽休め | ボーマンダナイト | 威嚇 |
モロバレル | エナジーボール | 目覚めるパワー炎 | キノコの胞子 | 光合成 | ゴツゴツメット | 胞子 |
ファイアロー | ブレイブバード | フレアドライブ | 追い風 | 剣の舞 | 鋭い嘴 | 疾風の翼 |
水ロトム | 10万ボルト | ハイドロポンプ | 鬼火 | トリック | 拘り眼鏡 | 浮遊 |
配分
種族 | 配分概略 | 配分 |
---|---|---|
バンギラス | 臆病CS | 175-138-131-147-120-124 |
ドリュウズ | 陽気AS | 185-187-81-x-85-154 |
ボーマンダ | 陽気AS | 171-187-100-x-100-167 |
モロバレル | 呑気HBベース | 221-x-121-112-106-31 |
ファイアロー | 陽気AS | 154-133-91-x-89-195 |
水ロトム | 控えめHCベース | 155-x-127-172-127-109 |
なお自分の構築の中身は上記の通りで、相手の構築の中身はわからないものとする。
【選出】
・選出時の心構え
選出を考える際は相手がどのような選出をしてきても対応できるような形を作ることを心掛けたい。例えば今回ならドリュバレルアローを見てニンフィアは来ないだろうと考えて、バンギマンダロトム+アローのような選出をしてしまうとニンフィア1体に崩壊させられかねない。
ただし、構築の相性が悪く、どれか1体を切らなくてはいけない場合もある。その場合は相手の選出を決め打ちしなくてはいけない。そういった対戦が多いと感じたら構築を見直すのが望ましい。
・型を考える
実際に選出を考える上で、相手のポケモンの型に目星をつけて、試合の流れを想定しておくのが重要である。
まずはメガシンカから見ていく。相手の構築でメガシンカできるポケモンはガブリアスとギャラドスの2体。メガガブリアスの砂の力を活かす要素が特になく、メガシンカせずとも構築の軸として活躍できるガブリアスに対して通常ギャラドスがやや力不足であることを考えると、メガシンカ枠はギャラドスの可能性が高い。メガギャラドスを意識しつつ、メガガブリアスを頭の片隅に置いておきたい。
メガシンカに見当をつけたら考えやすいポケモンから型を割り出していく。相手の構築を見回してみると全体的にトリル耐性が薄い。よってギルガルドは食べ残しと身代りをセットで持っている可能性が高い。使われると厳しい風船も頭に置きつつ、身代りを警戒して立ち回りたいところ。
相手の構築は全体的に中速気味で、ガブリアスやメガボーマンダに隙を見せやすそうに思える。そのため、霊獣ボルトロスがスカーフを持っている可能性があるので注意したい。ただし、ガブリアスやギャラドスといったギルガルドに強いポケモンが揃っているが、風船を考えると安定はしないということで、霊獣ボルトロスでギルガルドを削るために珠や眼鏡を持っている可能性も捨てきれない。
霊獣ボルトロスのような型の多いポケモンを見た際は、まず使われると一番まずい型を想定しておく。今回の場合だと、メガボーマンダが仕事をする前に上からめざ氷で落とされてしまうと立て直すのは困難。スカーフを警戒しつつも、強化アイテムを持ったボルトロスに崩壊させられないような選出及び立ち回りを目指すべきである。
相手の構築からファイアローの型を割り出すのは難しい。この場合は追い風や剣舞といった1ターンで戦況を変え得る技を持つ珠やプレートを真っ先に警戒したい。次点で鉢巻。どのポケモンが鉢巻ブレバ圏内に入るとまずいか考えつつ、フリーで追い風や剣舞を使われないよう注意して立ち回りたいところ。
どちらも持ち物によって大きく処理フローが変わるわけではないので、軽く頭に置いておく程度で十分。
ガブリアスは鉢巻、珠、ラム、襷。襷にはやや注意。マンダの舞恩返しで1発と決めつけると足元を掬われるかもしれない。
ニンフィアはオボン、ラム、眼鏡、精霊プレート。サポートとアタッカーの2択。
ガブリアス:色々
霊獣ボルトロス:スカーフ=珠=眼鏡>その他
ギャラドス:メガ
ギルガルド:残飯=風船>その他
ファイアロー:プレート
ニンフィア:色々
まとめるとこんな感じ。構築や型についての知識を身につけて、素早く考えられるようにしておきたい。
・選出を決める
相手の構築を軽く見渡したら、実際に選出を考えていく。
まずメガボーマンダの選出は確定。飛行半減は霊獣ボルトロスとギルガルドだが、霊獣ボルトロスは耐久が低く、横でボーマンダの圏内に押し込むのは容易。また、全体的に上を取りやすいので、ギルガルドさえ削ってしまえば一掃が狙える。
メガボーマンダの苦手とするガブリアスのドラゴン技を半減、霊獣ボルトロスの電気技を無効化し、ギルガルドやニンフィアに強いドリュウズは合わせて選出したい。
飛行半減がドリュウズだけでは不安、ギルガルドが風船の場合でもダメージを稼ぎたい、ガブリアスや霊獣ボルトロスの攻撃を1発耐えて大ダメージを与えられるという点を見て、水ロトムを選出。今回の場合、バンギラスではニンフィアが重くなりすぎてしまうので、水ロトムを優先して出したいところ。
ロトムマンダドリュウズの3体だと、相手アローの追い風からガブリアスが動いてきた場合が厳しい。最後は追い風に対して先制技もしくは追い風で切り返せるファイアローを選出。メガボーマンダと合わせて飛行の過負荷突破を狙いつつ、ギルガルドが残った場合でもキンシと剣舞で択を仕掛けて、フレアドライブでの突破が狙える。
選出する4体が決まったら順番を確定させる。どのポケモンを後発に置くか、先頭には何を出すかしっかり考えたい。
メガボーマンダとファイアローどちらを表に置くかだが、ギャラドスのことを考えるとメガボーマンダを出したい。
相手ギャラドスの威嚇がメガボーマンダに入ってしまうとかなり困るので先頭は水ロトム。水ロトムの眼鏡ハイドロ+恩返しでニンフィアが落ちない、竜舞恩返しでガブが落ちない、恩返し2発で霊獣ボルトロスが落ちないということでは立ち回りに支障をきたす。
以上を踏まえて選出は先頭水ロトム、メガボーマンダ、ドリュウズ、裏ファイアローで確定。
選出が固まったら立ち回りの方針も決めておく。今回の場合はドリュウズと水ロトムで障害を排除しつつ、飛行2体での過負荷突破を狙うことになる。
基本選出が強固な構築ならば素早く選出を確定させられるので、その分選出時間内に試合の流れを想定する余裕ができる。強力な基本選出を構成する4体、それを補完する2体のような形で組み、選出をある程度パターン化しておくのがベター。
【立ち回り】
自分
相手
以上をお互いの選出と仮定する。
・裏を考える
お互いのポケモンが出揃ったらまずは相手が裏に何を置いているか考えたい。裏に控えているポケモン次第で、やってはいけない立ち回りや、失ってはいけないポケモンが見えてくるからである。
裏のポケモンを考えるにあたって、表の3体を観察するのが重要となってくる。まずは既に場に出ているポケモンから見ていく。
表の3体を見る限り水ロトムが重め。ギャラドスは型破り地震の撃てるメガシンカ濃厚と見ていいだろう。
対バンギラス:ギャラドス。ギルガルドと並べて悪技、岩技が一貫しないよう択を作っている
対ドリュウズ:ギャラドス。ギャラが落ちたら一気にドリュウズが重くなるため、ボルトは珠の可能性も考慮したい
対メガボーマンダ、ファイアロー:霊獣ボルトロス、ギルガルド
対水ロトム:ギャラドス。霊獣ボルトロスと並べて水技、電気技が一貫しないよう択を作っている
対モロバレル:ギルガルドの身代り。打点に欠けているのでギャラの身代り、ボルトの挑発もあり得る
ギャラドスでバンドリュロトム、ボルトガルドでマンダアロー、ガルド+αでバレルを見据えるといった意図が伺える。
表の3体を見る限り、ギャラドスの負担を軽減するガブリアス、舞マンダのストッパーとなりバレルを処理できるファイアロー、バレルの胞子やロトムの鬼火から味方を回復させつつマンダロトムを削れるニンフィアのどれが来てもおかしくない。何が出てきても対処できるよう試合運びを考えたいところ。今回の場合は、最終的にドリュウズとボーマンダかファイアローが残っていれば全ての相手に対応できるので、序盤でドリュウズを失ったり大きく体力を削られることがないように注意したい。
相手の立ち回りから自分の予想がずれていると感じた場合は適宜修正していく。例えば、ギャラを積極的に動かしてくるから裏はガブかもしれない、ガルドが突っ込んでくるから裏はマンダを上から叩けるアローかもしれない程度のことは軽く頭に置いておく。
戦況的に裏のポケモンを決め打ちして動かなくてはいけない場面も出てくるが、基本的には裏に何が控えていても対応できるような立ち回りを心掛けるべきである。
・状況整理
ターン毎の状況確認は必須。縛り関係を整理して立ち回りの指針とする。
この記事では相手を上から1発で落とすことを「縛る」、相手の攻撃を耐えて1発で落とすことを「行動を制限する」と表現する。
自分
滝登りor地震で行動を制限している
相手
風船、シュカもしくはHBでなければ地震で縛っている
縛り関係を整理する段階では、可能性が低くとも思いつく限りの選択肢を挙げておきたい。行動を選択する段階で選択肢を絞っていくのが望ましい。
・行動選択
一通り情報を整理したら行動を選択する。
自分視点で考えると一番動かしやすいのは水ロトム。控えめボルトロスの眼鏡雷が裏目だが、そもそも非スカーフ霊獣ボルトロスはガルーラやサザンドラを意識して臆病で採用されることが多く、雷の技スペースも怪しいので可能性としては低い。切って問題ない範囲だろう。
水ロトムの行動としてはハイドロポンプを選択する。ギルガルドを残飯回復込みで2発、霊獣ボルトロスを1発で落とすためである。ギャラドスに半減で受けられて舞われる可能性があるが、171-129-150メガギャラドスならば、1発眼鏡ハイドロが入ればマンダの恩返しと合わせて高乱数で落ちるので、リスクヘッジは出来ている。ハイドロを外した場合はやや厳しくなるが、マンダの恩返しを合わせてファイアロー圏内に入れるのを狙う。また、裏に控えているポケモンはガブリアス、ファイアロー、ニンフィアのいずれかとなっているので、その意味でもハイドロポンプで拘ることに裏目は無い。
相手視点ではメガギャラドスを動かすのが安定しているように見えるが、マンダとの積み合いはやや不利(メガギャラドス自身と裏に控えているガブリアスもしくはニンフィアが恩返し圏内に入ってしまうため)で、地震に竜舞や身代りを合わせられたら試合終了に限りなく近づいてしまうため、どう動いてくるかは読みにくい。ギャラドスを見越したボーマンダにボルトロスのめざ氷を合わせる、動かしにくいであろうドリュウズは来ないと読んでギルガルドで身代りを張る、比較的動かしやすそうな水ロトムをボルトロスの10万ボルトで削って裏のガブリアスやファイアロー圏内に入れる等と取り得る選択肢は多い。
基本的にはリスクヘッジを念頭に置いて行動を選択していく。全試合で相手の行動を読み切るのは不可能(全ての対戦相手が合理的思考の元行動選択をしているわけではない)だし、何より行動選択時間が足りない。
ただし、構築相性的にどうしても厳しい場合、もしくは択に負け続けて追い込まれてしまった場合は相手の行動をピンポイントで当てなくてはいけない場面が出てきてしまう。その時は野生の勘を頼りに頑張ろう!(適当)
【まとめ】
最後にまとめを置いておくとなんとなく締りがいいので書いておく。
【選出】
・何が来ても対応できる選出を目指そう!
・相手のポケモンの型を考えよう!
・試合の流れを考えつつ選出を決めよう!
【立ち回り】
・裏に控えているポケモンを考えよう!
・毎ターン状況を整理しよう!
・リスクヘッジを念頭に置いて行動を選択しよう!
もっとも、選出や立ち回りを磨こうとしても、使っている構築が弱ければ思うようにいかないことだろう。まずはローテブログを参考にする、強いプレイヤーに話を伺う、週末大会やローテレートで情報を集める等して強い構築を組み上げることに注力しよう。