溶けるブルンゲル

最近レートでよく見るようになった溶けるブルンゲル。対戦をしていて気になったのは電気や悪といったブルンゲルの弱点をついて処理出来るポケモンが並んでいるのにもかかわらず無闇に序盤から溶けるを積む人が多いという点。

   

サンダーをはじめとした高火力電気がいる場合は溶けるを積んだところで結局処理されてしまうので積む意味は薄い。物理でもバンギラスなどの弱点をついてくるポケモンを相手にした場合は、積んでも鉄球投げつけるや鉢巻噛み砕くといった攻撃で大きく体力を削られてしまうので、横のポケモンの圏内に入ってしまい、肝心な場面でトリックルームや自己再生を選ぶことができない。つまり溶けるを積んだ状態のブルンゲルを処理できるポケモンや溶けるを積んだ状態でも大ダメージを与えてくるポケモンがいる場合は水技での削りやトリックルームの発動に集中させた方がいいというわけである。

   

ではどういったときに溶けるが有効に働いてくるのか。まず挙げられるのはカビゴントリパやガラガラトリパといった展開の遅い構築と戦うときだろう。カビゴンは動くためには腹太鼓→トリルと最短で2ターンかかるし、ガラガラは剣舞→トリル→重力と最短で3ターンかかる。ここに壁などが絡んだ場合は更に展開が遅くなるので、溶けるを挟んで詰ませる隙は十分にあるだろう。

   

またカイリューローブシンのようなAを1段階上昇させるアタッカーとの積み合いにも強め。カイリューに無償で積まれてしまうのは厳しいので、バンギラスユキノオーと組ませてブルンゲルが溶けるを積むターンに竜舞を合わせられてもアドバンテージをとられないようにしたい。

   

溶けるブルンゲルをどのようなポケモンと組み合わせたら良いか。例を挙げると鉢巻メタグロスや鉢巻バンギラスのようなトリックルームの発動から即座に動くトリルアタッカーである。鉢巻メタグロスと鉢巻バンギラスはトリル発動からすぐに殴れる代わりに、剣舞ハッサムやビルドアップローブシンと違って守るなどのトリルのターン稼ぎに合わせてアドをとる手段を持っていないが、そこを溶けるブルンゲルがカバーする。トリル下でブルンゲルが溶けるを積むことでトリルターンを凌がれてしまっても再度発動を狙える。

ブルンゲルの溶けるは展開の遅い相手を詰ませるため、もしくはトリックルーム展開を凌ぐ相手に対してアドをとるために積む技であり、決してただ積むだけで有利になるわけではない難しい技である。採用するなら使いどころはよく考えるべきであろう。