ローテ雨パ考察 (1)基本形

ローテーションバトルにおいてどのような雨パがよく使われているか紹介する。


ニョロトノ+すいすいまでを確定とした場合、雨によって強化される水と電気を止めるための草、雨パで一貫しやすい地面と格闘の一貫性を消せて、水技を受けてくる草、特にモロバレルを倒せる飛行まではほぼ確定。残りの枠で穴埋めをしていくことになる。飛行枠はモロバレルの処理を考えるだけならエスパーでもかまわないが、ナットレイに対して等倍である点を評価されて飛行が採用されることが多い。

よく見られる形は トノ+すいすい+草+飛行+電気+積みポケモン といったところ。自分の草を処理してくる飛行や、水技を受けて補助をしてくる水に強く雨によって火力が強化される電気と、壁展開や手動天候変化に対する解答となる積みポケモンが採用されることが多い。その中でも特に人気なのはパルシェンバシャーモパルシェンは電気との攻撃相性が良く、雨パーツがドランに圧力をかけていることから活躍させやすい。自然と先制技を採用できる点も偉い。バシャーモは襷を持たせれば雨ミラー、珠を持たせれば相手の手動晴れ耐性が上がる。バンギノオーナットバレルといった相手に強いのが魅力的。ナットレイの処理を考えると格闘や炎を採用したいところだが、どちらも入っていない構築の場合は地面、眼鏡電気、飛行、パルシェンあたりで過労死を狙うことになる。

構築例その1 雨バレルパルシェン

構築例その2 雨バシャボルト

有名どころとしてはこの2つが挙げられる。ニョロトノ+すいすい(ガマゲロゲorキングドラ)+飛行(トルネロスorトゲキッス)+草(モロバレルorナットレイ)+電気(ジバコイルor霊獣ボルトロス)+積みポケモンパルシェンorバシャーモ)という基本に忠実な形。

また雨によって恩恵を受ける駒として電気に注目し、すいすいを抜くことで天候に対する依存度を下げて電気ポケモンを活かそうとする構築も存在する。電気ポケモンの中で特に注目されていたのはジバコイル。鋼の耐性から高火力で殴れる上に頑丈で行動回数が保障されているという強みが雨によって最大限に引き出される。雨下では霰から守られ、眼鏡を持たせることでラティオスを2発で落とすほどの威力を持つ雷を連射できるというのは非常に強力。このように雨下のジバコイルは非常に対処が難しく厄介なポケモンであり、構築の主軸に据えるのに十分な強さを持っている。

構築例その3 雨ガブシェン

雨バレルパルシェンからすいすいポケモンを抜いてガブリアスを採用。爆発力は落ちたものの安定感は増した。

構築例その4 雨カイリューマンムー

通称Hi-れぐスタン。ニョロトノ+地面(マンムー)+草(キノガッサ)+飛行(トゲキッス)+電気(ジバコイル)+積みポケモンカイリュー)という形。積みポケモンとしてカイリューを採用した珍しい構築。カイリューバシャーモブルンゲルに強く、強力な先制技を持っているため雨パの積みポケモンの選択肢として有力ではあるもののユキノオーに弱いことが欠点。しかしトゲキッスを採用することでその欠点を補っている。

ジバコイル雨パでは霊獣ボルトロスジバコイルミラーを考えて電気の一貫性を抑えるために地面が採用されることが多い。その1ではすいすいでもあるガマゲロゲ、その3では単体スペックが飛びぬけて高いガブリアス、その4では氷タイプと先制技を持つマンムーが採用されている。

ラティオスドリュウズが入っている雨パも参考資料として載せておく。

構築例その5 雨ラティオス

やや古い構築。今使うなら対型破りドリュウズ等を考えてジバコイルの枠を霊獣ボルトロスに変更するのが妥当なところだろう。

構築例その6 雨ドリュウズ

ジバコイル、水ロトムココドラ、バンギラティハッサムに強く、ナットレイブルンゲルを等倍高火力で削れて、襷ユキノオーにそれほど弱くない鉢巻ドリュウズは雨パの穴埋めとして優秀な駒。