ローテーションバトル対戦指南

自分が対戦の際に気をつけていることを書き連ねていく。


説明の都合上サンプル構築を用意する。

自分

相手

自分の持ち物はガブリアス@拘りスカーフ ヒードラン@風船 ラティオス@命の珠 ハッサム@飛行のジュエル 水ロトム@拘り眼鏡 モロバレル@オボンの実とし、相手の持ち物はわからないものとする。


選出

選出をする際は相手がどのような選出をしてきても対応できる形となるように心がけたい。今回の場合こちらに水ロトムモロバレルがいるからブルンゲルは来ないだろうと考えてラティドランハッサムガブリアスのような選出をしてしまうとブルンゲルで詰まされかねない。

ただし構築の相性が悪くどうしてもどこか1体を切らなくてはいけない場合もある。その場合は相手の選出にある程度検討をつけなくてはいけない。そのような機会が多いと感じたら構築を見直した方がいいかもしれない。

まず相手の持ち物や型を検討したい。同じポケモンでも持ち物や型次第で大きく性能を変える場合があるので、ある程度目星はつけておきたいところ。ココドラは木の実ジュースか貝殻の鈴。トルネロスは物理で飛行のジュエルか特殊で襷。重めのブルンゲルを処理するためにビルドアップ型の可能性が高いだろうか。ローブシンはオボン。オボンが足りないわけではないので、ローブシンの性能を最大限に引き出せるオボンを持っていると考えるのが妥当だろう。ただドランブルンのどちらかがオボンを持っている可能性も捨てきれない。ブルンゲルはソクノか残飯。電気耐性が薄めなのでソクノの可能性が高い。ヒードランは風船か残飯あたり。プレートやゴツメなどもあり得る。風船の可能性を考えるとガブリアス地震で処理することは考えない方が良いだろう。対竜や対キッスでかかる負担を考えると残飯を持っている可能性はそれなりに高い。ラティオスは対カイリキーバレルを考えた珠か眼鏡、もしくは耐久ポケモンを突破するための瞑想型が考えられる。どちらも考慮したい。瞑想型の場合持ち物の見当はややつけにくいが。まとめると以下のようになる。

ラティオス@命の珠≧拘り眼鏡>その他
トルネロス@飛行のジュエル>襷>その他
ココドラ@木の実ジュース≧貝殻の鈴
ヒードラン@風船=残飯>オボンの実>その他
ローブシン@オボンの実>その他
ブルンゲル@ソクノの実≧残飯>オボンの実>その他

持ち物に検討をつけたところで実際に選出を考えていく。こちらの構築だとココドラの相手をするのが厳しくごまかせるのはモロバレルのみ。よってモロバレルの選出は確定させたい。ブシンやブルンの相手も出来るので腐ることもないだろう。その次にラティオストルネロスを上から叩けるガブリアスを出したい。ココドラはバレルの催眠とガブのチョップで処理していく。バレルガブの2体だとヒードランが重いので水ロトムを選出。トルネブルンの相手も出来る。裏にはラティトルネドランに対する保険としてヒードランを控えさせる。相手のドランは大地の力で処理。


選出はモロバレルガブリアスロトムヒードラン


立ち回り

選出が以下のようになったと仮定する。

自分

相手

お互いのポケモンが出揃ったら相手が裏に何を置いているか考えたい。相手が裏に置いているポケモン次第で自分がどのポケモンを動かすべきか、相手がどう動いてくるか変わってくるからである。

表の3体から考えてみるとラティオスロトムバレル、ヒードランでガブラティハッサムを処理、ココドラでドランを削るという算段だろう。ココドラはラティとドランの負担を軽くするために出てきたと思われる。裏には対ラティバレルの2枚目としてのトルネ、スカガブドランと撃ち合えるブシンブルンのいずれが来てもおかしくないので非常に厄介。ブシンとブルンを比べると、ラティドランココドラとトリルの相性はそこまで良くはないのでブシンの方が来る可能性が高い。ココドラのがむしゃら+ブシンのマッパでの殲滅という筋を考えるとトルネよりもブシンが選出される可能性の方が高そうである。ブシン≧トルネ≧ブルンといったところだろうか。

ただ裏のポケモンを予想するのは良いとしても決めつけてかかるのは良くない。裏にどのポケモンがいても詰まないように立ち回るべきである。予想した裏のポケモンについては実際にターンを進めるうちに合っているかどうかを確かめつつ立ち回りを修正していく。

裏のポケモンについての考えがまとまったら状況を整理したい。今の状況を整理すると以下の通りである。

自分

   
珠or眼鏡ならショックで縛っている     
挑発or身代りで動きを制限している


   
竜波動2発で落とせるので動きを制限している


   
珠or眼鏡持ちの一致技2発で落とせるので動きを制限している

相手

   
スカーフならチョップor逆鱗で縛っている


  
風船を持っていないのならば地震で縛っている
 眼鏡ハイポンで縛っている。眼鏡10万2発で落とせるので動きを制限している


   
キノコの胞子で動きを制限している
ダブルチョップで動きを制限している。貝殻の鈴を持っている場合は縛っている

それぞれのポケモンがどのような状況にあるかは毎ターン確認したい。状況整理が終わったら自分が何を大切にすべきか、相手が何を大切にしたいか考える。

こちらはラティにはガブドラン、トルネにはロトムドラン、ココドラにはガブバレル、ドランにはロトムドラン、ブシンにはロトムバレル、ブルンにはロトムバレルを当ればいいということである程度立ち回りに保険を効かせることができる。催眠ターンや呪われボディが噛み合ってしまった場合を考えるとモロバレルブルンゲルの相手をするのはやや怪しいが。この中で特に大事にしたいのはロトム。ガブドランでアス、ガブバレルでココドラを処理してロトムで攻めていきたい。

相手は裏にトルネが控えている場合でもガブ、ブシンブルンが控えている場合でもラティの相手をさせなくてはいけないのでドランは大事にしてくるだろう。ドランでハッサムバレルの相手も出来るのでかなり重要。水ロトムバレルの処理を考えるとラティも大事にしたい。となるとココドラから動かしてくるというのが妥当なところだろう。ただし裏に控えているのがトルネの場合はこちらの裏に控えている可能性のあるドランを削るためにココドラを温存してくるかもしれない。相手の動きから判断したいところ。

どの場面でもやってはいけないことというのは常に確認したい。今回の場合は相手のドランをみて水ロトムハイドロポンプを撃ってしまって裏のブルンゲルの処理ができなくなってしまうというような事態は避けたい。

裏が割れていないうちは何が来ても対応できるようにどのポケモンから切っていくべきか考えながら立ち回る。しかし択負けをした場合はどのポケモンも切れなくなってしまう可能性があるので注意したい。今回のケースではバレルをラティに処理されたり、ドランに挑発を入れられたりしたらガブ以外でココドラの相手が出来なくなるので、確実に前に来るタイミングでダブチョを合わせなくてはいけない。水ロトムを削られてしまったらトルネドランの処理ができなくなってしまい、ブシンの先制技で縛られてしまう。またヒードランを削られてしまったらラティトルネドランの相手が面倒になってしまう。一手一手に保険をかけて安全に詰めていくのがローテの立ち回りの基本だが、立ち回りに保険が効かなくなってしまった場合はどうしても合わせにいかなくてはいけないということは頭に置いておきたい。

また相手の立場から行動を考えるというのも大切なことである。1ターン目に自分ならどう動くか例を挙げてみる。相手はドランを大事にしたいはずなので先に動いてくるのはラティかココドラの可能性が高い。そこでこちらはガブリアスでダブルチョップを撃っていく。ラティが来た場合は処理をすることができて、ココドラが来た場合はロトムドランが削られるのを防ぐことができる。またガブリアスは誰からも縛られていないので裏目を引くこともない。安定した一手と言える。

ターンごとに状況を確認→相手の行動を加味しつつ選んではいけない行動を考える→最善の選択肢を探すというような手順で行動を考えていく。

自分は常にリスクとリターンを天秤にかけて最も勝率が高くなるであろう選択肢を選ぶように心がけている。ピンポイント気味な選択肢を当てに行くような立ち回りでは勝率を高く維持するのは難しいので極力避けたい。当然のことながらそういった選択肢をとらなくてはいけない場面もあるが、安定択がある状況ではそちらを選ぶようにすべき。


まとめ

ごちゃごちゃしてしまったので最後に改めて選出・立ち回りで意識したいことをまとめる。

選出
・相手の持ち物に目星をつける
・最も対応範囲が広くなるように選出

立ち回り
・相手が裏にどのポケモンを控えさせているか目星をつける

・状況整理
・やってはいけないことを考える(有効でない技選択や失ってはいけないポケモンなどについて考える)
・相手の立場から行動を考える
・最終的に最善の選択肢を探す

もっとも構築のバランスが悪かったりする場合は選出や立ち回りがうまくいかないことが多くなってしまうだろう。実際に対戦する前にまずは不利択を迫られにくいような強い構築を用意したいところ。