キュウコンクレセナット

種族	技１	技２	技３	技４	持ち物	特性
カイリュー	ドラゴンクロー	神速	竜の舞	逆鱗	命の珠	マルチスケイル
テラキオン	インファイト	ストーンエッジ	二度蹴り	剣の舞	格闘ジュエル	正義の心
FCボルトロス	１０万ボルト	目覚めるパワー（飛行）	草結び	気合玉	拘り眼鏡	蓄電
ナットレイ	パワーウィップ	ジャイロボール	宿木の種	日本晴れ	オボンの実	鉄のとげ
キュウコン	大文字	怪しい光	催眠術	神秘の守り	ラムの実	日照り
クレセリア	サイコキネシス	月の光	トリックルーム	瞑想	ゴツゴツメット	浮遊

配分

種族	性格	配分
カイリュー	意地っ張り	H167(4)-A204(252)-B115(0)-x-D120(0)-S132(252)
テラキオン	陽気	H167(4)-A181(252)-B110(0)-x-D110(0)-S176(252)
ボルトロス	臆病	H175(168)-x-B94(32)-C184(152)-D100(0)-S155(156)
ナットレイ	生意気	H181(252)-A124(76)-B160(68)-x-D165(108)-S22(0)
キュウコン	臆病	H179(244)-x-B103(60)-C102(4)-D121(4)-S159(196)
クレセリア	図太い	H227(252)-x-B187(236)-C95(0)-D153(20)-S105(0)

全体解説

これまで晴れパはキュウコンクレセナットの３体を固定して考えてきたが、色々な形を試していく中でこの３体に加えて

・ナットレイとの並びが強力でありクレセリアミラーの解答となるカイリュー
・バンギラスとヒードランに対するわかりやすい解答となる格闘（特にスカーフカイリキーに対する解答となるテラキオンやバシャーモを優先して採用したい）

までは確定枠であるという考えに至った。強い並びが多く非常に使いやすい組み合わせである。

さて、ここまででヒードランとハッサムが重く、飛行が一貫しており、溶けるブルンゲルが重い。そこで今回はラス枠に眼鏡電気を採用することに決めた。ここまで電気を無効化できるポケモンが入っていないので霊獣ボルトロスの採用が素直だろう。

今までマイナーチェンジを繰り返しながらキュウコンクレセナットを使い続けてきたが、このカイリュー＋格闘＋電気＋ナットレイ＋キュウコン＋クレセリアは自分の中でキュウコンクレセナットの結論と言える形である。以下個別解説。

個別解説

カイリュー＠珠
意地っ張りAS
クロー　神速　竜舞　逆鱗

重めのバンギラスを竜舞逆鱗で倒すために珠を持たせた。クレセリア対策として採用しているため逆鱗は決して切れない技である。したがって瓦割を採用するスペースはない。クローを切ったカイリューはとてつもなく使いにくいのでお勧めはしない。

テラキオン＠格闘ジュエル
陽気AS
インファ　エッジ　二度蹴り　剣舞

格闘枠には霊獣ボルトロスやシャンデラをメインウェポンで殴れるテラキオンを採用。バシャーモと違い守るを挟むことなくスカーフカイリキーを縛れるというのも大きい。

コバルオンやキノガッサを意識してヨプを持っているヒードランをよく見かけるようになったが、テラキオンは炎技や竜波動を食らってもたいした被害を受けずに格闘技で大ダメージを与えることができるので対ヒードランとしてはそれなりに信頼できるポケモンである。

持ち物は格闘ジュエル。対カイリキーを考えるだけなら鉢巻でもいいが、構築の軸であるクレセナットの並びに対して強烈な圧力をかけてくる身代り挑発ヒードラン、襷大文字バンギラス、ココドラに対して二度蹴りを撃ちたい場面が多かったので、ピンポ技である二度蹴りを撃った後でもメインウェポンであるインファエッジを撃つことのできる格闘ジュエルを持たせることにした。

ストーンエッジと岩雪崩のどちらを採用するか迷ったが、耐久厚めの霊獣ボルトロスやキュウコンを確実に縛る、剣舞から岩技の一貫を狙うといったことを考えてストーンエッジを選ぶことにした。命中や怯みを考えたら岩雪崩の方がいい場面もあるかも知れないが自分は岩雪崩を採用して得をしたことがほとんどないのでストーンエッジを優先した。

ラス枠は色々試してみたが一番使う機会の多かった剣の舞を採用することにした。天候が晴れであれば水とも撃ち合えるようになる、キュウコンの催眠やあやぴかのサポートがあるということで意外と使うことが多い。カイリューやクレセリアが落とされてしまい打点不足に陥ってしまった場合でも剣舞テラキオンを通すという方針にプランを変更することができる。

FCボルトロス＠眼鏡
臆病 H175(168)-x-B94(32)-C184(152)-D100(0)-S155(156)　
10万ボルト　めざパ飛行　草結び　気合玉

・A205メタグロスの鉢巻思念確定耐え
・A205メタグロスの冷凍パンチ＋バレットパンチを最高乱数×２以外耐え
・A205ボーマンダの逆鱗を最高乱数以外耐え
・C182ラティオスの眼鏡竜波動＋天候ダメージ確定耐え
・C216シャンデラの大文字確定耐え
・最速ドリュウズ、準速ガブリアス抜き

メタグロスと撃ち合いたい、シャンデラに縛られたくない、最速ドリュウズを抜きたいとこの構築の要請をピッタリと満たした配分。

目覚めるパワー飛行はナットレイや重めのハッサムを含み並びに対して撃っていきたい場面が多かったので採用。ナットハッサムを含む並びに対して飛行が一貫するのはよくあること。霊獣ボルトロスに何も出来ない構成になってしまったが他に霊獣ボルトロスに対して強いポケモンが揃っているので打点がなくなっても問題はないだろうと判断。目覚めるパワー炎も強そうなので今度個体を借りて試してみたい。ローテはいくらボルトロスを持っていても足りないクソルール。

C184眼鏡草結びで晴れ下のH207-D120バンギラスが落ちるのは覚えておいた方がいい。

ボルトロスには対キッスを考えてスカーフを持たせるか迷ったが、ドランハッサムやブルンゲルを削りきれない、バンギラスに気合玉を耐えられて返り討ちにあうなど裏目に出ることが多かったので対キッスピンポのスカーフではなく眼鏡で採用することにした。

ナットレイ＠オボン
生意気 H181(252)-A124(76)-B160(68)-x-D165(108)-S22(0)
ウィップ　ジャイロ　宿木　日本晴れ

・ジャイロボールでH183-B116ガブリアスを乱数2発(98.63%)
・A181テラキオンのインファイト最高乱数以外耐え
・C182珠ラティオスの目覚めるパワー炎最高乱数以外耐え

重めのラティオスを意識して特殊耐久中心の配分。この構築でテラキオンのインファイトを耐える必要があるかどうか怪しく見えるだろうが何気に重い襷挑発テラキオンに合わせにいける物理耐久はなかなかありがたかった。

今回は日本晴れを採用してみた。これによってキュウコンを無理矢理雨パに出していく必要がなくなり、砂かきドリュウズの相手をするのも楽になった。腐る場面が多くなるだろうと考えていたが、場合によってはナットで晴らして雨砂を詰ませることもあったので思っていた以上に使い勝手の良い技だった。ほぼ選出するクレセナットの2体で瞑想によって詰めを計算できるのが有効に働くことは多い。特に対霰パでキュウコンがいない＋霰を降らせているということで油断しきっている相手を晴れ瞑想で詰ませられるのが非常に強かった。

持ち物は重めの対パルシェンを解消するためのオボン。砂パを相手にした場合も残飯より即効性のあるオボンが有効に働く機会が多かった。残飯を持っている時と比べると対キッスは厳しくなってしまうが今回は対パルシェンと対砂を優先した。格闘技やココドラのがむしゃらを食らってもオボン発動で仕事が残るという点も優れている。

キュウコン＠ラム
臆病 H179(244)-x-B103(60)-C102(4)-D121(4)-S159(196)
文字　あやぴか　催眠　神秘

・A167トルネロスのジュエルアクロバット耐え
・最速ワルビアル抜き（最速霊獣ランドロス抜き抜き）

構築の状態異常耐性を上げるためにラムの実を持たせた。モロバレル入りの雨パに対して裏から出して天候を奪いながら胞子を受ける、スカーフカイリキーを受けながら催眠術を撃てるなど重宝する場面が多い。

広角レンズを取り上げたことによって鬼火が非常に撃ちにくくなったということもあり神秘の守りを採用してみた。悪戯心威張るやスカーフガッサのようなよくわからない相手もラム神秘or催眠で封殺。クレセリアをどくどくで対策しようとしてくる相手も潰すことができる。

鬼火を切ったのにそれより命中の低い催眠術が入っているではないかという意見があるかもしれないが、キュウコンの催眠術というのは積極的に撃つ技ではなく、腐り気味になった場面で相手に圧力をかけるために撃ったり、不利な状況を打開するために撃ったりする技である。つまり４割で負ける技ではなく６割で勝つための技と言える。雨パのニョロトノの催眠術と同じようなものだと考えてもらうとわかりやすいだろうか。ラムを持たせるなら相性の良い催眠術は欲しくなる技。

催眠術を撃つ場面は怪しい光とほぼ一緒だが、重複してかけることができるのが大きい。どちらか片方を撃ったあとでももう片方を撃つことで択になることなく相手の動きを妨害出来る。

重めなハッサムを含み並びに対して動かしやすいように耐久振り。ギリギリバレット圏外の体力を残して耐えることが多かったのでこの選択は正解だろう。

大文字による鋼の処理、催眠と怪しい光による積みのサポート、神秘の守りによる状態異常対策とカイリューとの相性が非常に良い。キュウコンクレセに加えてキュウコンカイリューもこの構築の基本戦術である。

クレセリア＠ゴツメ
図太い H227(252)-x-B187(236)-C95(0)-D153(20)-S105(0)
サイキネ　月光　トリル　瞑想

・カイリューのA+2珠逆鱗最高乱数以外耐え
・シャンデラの眼鏡シャドーボール最高乱数以外耐え

特殊耐久は瞑想で補えるということで物理耐久中心の配分。カイリューパルシェンの猛攻を凌ぎやすくなる。

瞑想はそれほど積極的に使う技ではなく、基本はサイキネゴツメでの削りやトリルに専念させたい。瞑想を使うのは相手がクレセリアを突破するために選出してきたポケモンを潰してから。ただ明らかにクレセリアに対する突破ソースが欠けている構築相手には序盤から瞑想を使って詰ませにかかる。挑発を切った身代りヒードランなどは怖くもなんともないのでガンガン瞑想を積んで起点にする。

ナットレイに日本晴れを採用したので場合によっては雨パ相手に対しても瞑想クレセで攻めていく。バシャーモ入りの雨パに対して安易に日本晴れを使ってしまうといくらクレセリアといえどもフレアドライブで大ダメージを食らってしまうので気をつけたい。

対キッスの残飯や対パルシェンのオボンあたりも持ち物の候補に挙がったが、カイリューに圧力をかけてくるスカーフガブリアスに対する遂行速度を速めたかったのでゴツゴツメットを持たせた。トリルからココドラのがむしゃらに後攻月光を合わせることで頑丈を潰しつつ体力を温存するというような動きもできる。

選出パターン

対追い風、トリル、壁、霰

oror＋＋

基本選出。S操作にはクレセナット、壁にはカイリューで隙を見せないように。残りの3体は相手の構築をよく見てほしい打点を持ったポケモンを選ぶ。選出率はテラキオン＞キュウコン＞ボルトロス。

瞑想クレセが刺さっている場合は表にキュウコンクレセを置く。その場合残りはナットレイ＋何か。ナットレイを出さない試合はおそらくない。

霰パに対しては裏キュウコンの選択肢もある。瞑想クレセが刺さっている霰パならクレセナット何か＋キュウコンで。キュウコンナットで天候を奪ってクレセで詰ませる。

対雨

＋＋
or

カイリューナットボルト＋キュウコンが基本。天候をとってカイリューボルトで攻める。テラキが刺さっているならカイリューかボルトの代わりに出す。クレセでいけると感じたらキュウコンの代わりに出してナットの晴れを絡めつつ瞑想を積んでいくが、クレセナット何か＋キュウコンという選出もあり。

対砂

＋＋

基本はカイリューナットテラキ＋ボルト。トリルナットが刺さっていればどこかを切ってクレセを選出する。カイリューの代わりにクレセを出すパターンが一番多かった。

ハッサムが重い並びなので余裕があればカイリューかテラキの代わりにキュウコンを選出したい。その場合はボルトを表において裏にキュウコンを控えさせる。

対晴れ

＋＋

竜舞カイリュー＋宿木ナットで対クレセは十分だろう。相手のナットレイに対してはなんとしてもテラキかボルトを合わせる。相手にこちらの瞑想クレセに対する解答がない場合はキュウコンクレセナット＋何かで勝てる。

所感

選出は基本的にはカイリューナットクレセ＋１を選べばいいので非常に楽。立ち回りの中でカイリューナットクレセのいずれかで相手を詰ませることを狙っていく。

特に対キッス絡みで持ち物や技構成が固まり切っていない部分があるが、使っていて最も強いと感じたこの形を現在のキュウコンクレセナットの結論形とした。持ち物や技構成は環境次第で微調整が必要かもしれない。

ローテでは長らく不当に低い扱いを受けてきたキュウコンだが、持たせる技や配分によって様々な枠割を担うことのできる非常に優秀なポケモンであると感じた。これまで当ブログではHSベースのキュウコンを中心に取り上げてきたが、機会があればそれ以外の型のキュウコンを採用した構築も紹介したい。

ローテのキュウコンは強い。キュウコンを弱いと言う人は使ったことが無いにも関わらず周りの評判を聞いて弱いと言っている人か使いこなせていない人のどちらかでしょう。

キュウコンクレセナットの形を紹介するのはおそらく今回で最後になると思うが、晴れパについては他にも色々と構築案があるので引き続き試していきたい。