キノガッサ抹殺計画

テクニシャンを手に入れたことにより採用率が跳ね上がることになったキノガッサ。最近こいつの対策に頭を悩ませることが多いので普段自分がどのように対策しているかここで改めてまとめてみることにする。シングルでのあまりのキノガッサの多さにうんざりしていたのだが、ローテでもよく見かけるようになってしまったのは大変心苦しい。早く環境から消え去って欲しいところである。


なぜキノガッサは強いのか。メインウェポンであるタネマシンガン、マッハパンチ、ローキック(orはっけいorめざましビンタ)を特性テクニシャンによって強化して130の攻撃種族値から放つことができる上に命中100の催眠技まで兼ね備えている。また素早さも70族と遅いわけではなく最速で134まで伸ばせる上に場合によっては素早さを落としてトリックルームから動くこともできる。その性能により持てる持ち物は多く、型の判別が困難とまさに弱い要素が見当たらないインチキポケモンである。

さて、こんなに強いキノガッサを具体的にどうやって倒したらよいのか持ち物別に考えていくことにする。全ての型のキノガッサに対して有利なポケモンは少ないのである程度型を絞って考えていきたい。自分が対戦から得た情報と人から聞いた情報を統合してみると 襷>>スカーフ>珠やジュエルといった強化アイテム>>>毒々珠 といった内訳になっているようである。というわけで襷キノガッサ対策を中心に取り上げていくことにする。


連続技

ガブリアス

A200鉢巻ダブルチョップで無振りキノガッサを襷ごと葬り去る。


パルシェン

キノガッサとは同速なのでスカーフを持たせたい。無振りでもA200ジュエルマッパを耐える物理耐久は圧巻。


マンムー

つららばりを3回以上引けば襷を貫通してそのまま倒せる。H振り程度ならほぼ落とせると考えていい。珠やジュエルによって強化されたマッハパンチを耐えるのは厳しいので襷かヨプを持たせたい。


身代り

タネマシンガンの存在を考えると草耐性をもったポケモンで身代りを張りたい。


ヒードラン

マッハパンチを考えるとヨプを持たせたい。


シャンデラ

耐久を伸ばさないとタネマシンガンがつらい。身代わりシャンデラの汎用性には怪しいものがあるので専用の構築に入れないと機能しないだろう。


ボルトロス

図太いならば陽気キノガッサのタネマシンガンのダメージは8.1%から9.7%程度であり、3発食らっても乱数次第で身代りを残せる。しかし、珠や剣舞が絡むと一気に怪しくなってしまう。


トルネロス

陽気キノガッサのタネマシンガンでも耐久無振りだと17.4%から20.5%のダメージを受けるので、タネマシンガンを読んでアクロバットを撃つか、キノコの胞子を読んで身代りを張るかという択になる。スカーフガッサの胞子という選択肢に対しては強烈な圧力をかけられる。


ラムの実

きりがないので特にラムを持つことで特にうれしい性能を獲得するポケモンについて上げていく。格闘技や草技で始末されないポケモンにラムカゴを持たせれば対ガッサはある程度解消出来る。

ウルガモス

ラムを持たせることでガッサの他にもバレルカイリキーに強くなれる。状態異常を扱うポケモンを起点に出来る積みポケモンは貴重。


メタグロス

メタグロスにラムを持たせることで対キノガッサ以外にもカイリキーやモロバレルといった状態異常を主体に動いてくる相手に対して強く出れる。ラティガッサ、バンギカイリキー、バレルパルシェンといった並びに対して強いというのはかなり優秀。


モロバレル

モロバレルもラムを持つことで害悪耐性が高まる。


ドータクン

ラムと神秘を持たせることで構築全体の状態異常耐性の解消に大いに役立つ。キノガッサを見て神秘を撃ったら剣舞を積まれてしまったということはないようにしたい。ガッサに対してはサイキネで削って味方の圏内に入れる、後攻催眠で動きを封じる、トリルから横のポケモンで縛るといった動きをするのがよいだろう。


キュウコン

ラムによって胞子を気にすることなくキノガッサを焼き払えるほかに催眠によってスカーフカイリキー、神秘によってモロバレルを対策できる。


特殊な性能を持ったポケモン

トゲキッス

スカーフを持たせれば襷、スカーフ、珠、毒珠をまとめて対策可能であり、対ガッサ性能は最高峰といえる。襷ガッサが4割で動いてきて胞子を撃って来た場合は相打ちとなるが、その場合でもガッサを削るという役割は果たしている。


カイリキー

こちらも比較的安定している。ただしスカーフには注意したいところ。


ローブシン

火炎珠を持たせてドレインパンチマッハパンチ、守る、何かの技構成で使う。空元気はラティオスを落とす程度の火力があるのでなかなか強力。


天候ダメージ

砂嵐や霰を降らせた上で守るや身代りを使えばキノガッサの襷を潰すことができる。守るの場合はキノガッサが前に来た瞬間に合わせる必要があるので相当苦しいが。

ラムカイリューのようなラムを持った積みポケモンやラムクレセやカゴスイクンといったラムカゴを持ったS操作役と天候ダメージを合わせてアドを稼ぐのも強い流れ。


寝言

個人的にはあまり使いたくない。ローテではシングルと違って交代によって生じるリスクが大きいので、交代で出しながら胞子を受ける、ひっこめることで催眠ターンをリセットするといった選択肢をとることが非常に難しい。つまり自分のポケモンが催眠を食らった場合はいつ起きるかわからないまま寝言を選ばなくてはいけないのである。言うまでもないとは思うが先制催眠を受けた場合は1ターン目から起きるかどうか分からず寝言を選ぶかそれ以外の技を選ぶかという運試しをする羽目になり、後攻催眠を受けた場合でも1回の行動は保証されるもののそれ以降はどう転ぶかわからないのでまったく安定はしない。したがって寝言を採用しても結果として相手にガッサの催眠による行動の妨害という目的を果たさせてしまうことにつながる場合が多い。技スペースが空いたら気休めとして採用するといった程度に留めておくのが無難。


キノガッサのポイントはモロバレルとは違い、キノガッサ自身が強烈な打点を持っているので神秘の守りや癒しの鈴による状態異常対策が有効に働きにくいということである。しかしながら陽気カイリュー+S135癒しの鈴ユクシーのように組み合わせ単位で対キノガッサを考えるならば有効に機能することがあるのでこの辺は各自で考えてみてほしい。いずれにせよキノガッサをフリーにしてしまい甚大な被害を被ることのないように構築、立ち回りを考えていく必要がある。

いざ記事にしてみると思っていたより対策が少なくて焦ってしまった。キノガッサは使う側に回る方がいいのかもしれない。